「高齢者の幸齢整理」荷物の整理は「もったいない」人生の整理|risoco(リソコ)

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私たちは、幸せになるために生まれてきました。モノに埋もれて、モノに支配されるような生き方をするために生まれてきたわけではないはずです。幸せに歳を重ねるための整理、幸齢整理をしませんか?

長寿社会

現在の長寿世界一は、イタリアのエマ・モラノ=マーティヌッジィさん117歳です。「人間の限界寿命は120歳前後である」と考えられています。そこには、細胞分裂の回数が関係するようです。細胞は分裂のたびに少しずつ短くなっていき、分裂不可能な長さになるので、その限界が大体50回程度の120歳前後となるそうです。

医療が発達した先進国では、高齢化が進んでいます。高齢社会は高齢化率14%を超えた社会、超高齢社会となると21%超を指します。日本はすでに26%に達し、高齢化の速度が飛びぬけて早いので、超高齢社会に突入する心と環境の準備が整っていない状態です。それは、高齢者本人だけでなく、周りの家族や社会を含め、生き方やこれからの暮らし方などの未来を模索している状態です。

もったいないの意味を変える

人が暮らしていくには、モノは欠かせないアイテムとなります。どれだけ少ない量で暮らせるかを実験した人もいましたが、今までの習慣を変えるには、頭の切り替えが不可欠になります。海外で、日本人が持っている量を見て、「ありえない」と言っている声を聞くたびに、日本の急激な高度成長の陰を見る思いがします。

寿命が世界の中でも急激に伸び、超高齢社会となった日本。年金制度も、現状に追いついていない状態です。ヨーロッパも長寿社会に移行しつつありますが、その速度は日本より緩やかで、対策を講じる時間があったと考えられます。だからこそ、日本が世界からどのように超高齢社会を乗り切るかに注目が集まっています。

その中で社会問題になりつつあるのが、モノの多さです。2016年、100歳を超える方が6万5千人を超えました。ついこの前まで5万人台だったことを考えると、急激な伸びと言えます。人生50年であった時代から見れば、倍の人生を楽しめるわけですが、生活という行為は、モノを使うという行為の連続です。織田信長の時代と同じ時間と生活をしていれば、さほどモノも増えないかもしれません。しかし、便利な世の中になった今、電化製品も増え続け、介護にもロボットが進出。遠い親戚より近くの他人ならぬ近くのロボットになる日も近いのでしょう。

なぜモノを捨てられないのか?

「もったいない」という言葉に集約されます。戦後まもなく一般に広まった言葉のようですが、その当時は「モノがないから、大切に使おう」という意味で「もったいない」でした。今では南アフリカでも「もったいない」で通じます。しかし、現代はどうでしょう。バブル期を超え、モノ余りの時代です。必要なモノは手にしているはずです。

確かに、モノがあれば幸せという時代がありました。三種の神器と言われたテレビ・冷蔵庫・洗濯機。持っていない家庭を探す方が難しい時代です。そんな現代では、「もったいない」の意味を変えなくてはなりません。『使わないのがもったいない。』

ご高齢の方にとって、「まだ使える」「どこかで使える」といった今までの価値観を変えるのは容易ではありません。

使おうと思えば、モノは使えます。プラスチックなら黄色くなりますが、使おうと思えば使えます。しかし、それを使おうと思うかどうかは、あなた次第です。使うのであれば、そのモノは活きます。使わなければ、死んだも同然。モノは使ってこそ、活きるのです。

幸齢整理Ⓡ

幸せに歳を重ねるための幸齢整理。モノがない時代と、物余りの時代。どちらも経験した世代が、幸齢世代です。わずか数十年の間に、モノの価値基準が変わってしまったのです。昔1ドル360円だった時代から、今は115円前後。価値が3分の1になったわけです。高度世長期に懸命に働いてきた幸齢世代からすれば、買った時の価値は360円。資源の少ない日本は、海外から輸入しなければ生活が成り立たないような状況において、モノが「高かった」という想いも、捨てられない気持ちに拍車を掛けています。しかし、どこかで「モノが沢山あっても幸せではない?」という想いも持ち合わせています。なぜなら、こころの幸せと、モノの多さは比例しないからです。

環境を変えると、こころも変わる

部屋がスッキリするということは 心がスッキリするということにつながります。

これからの人生を、どのように自分らしく生きることができるのか? 考えることができるようになります。

部屋のスペースは、頭の中のスペースにつながっています。 頭に空き容量が増えれば、こころにも余裕ができます。 頭の中が、部屋の状況そのものだからです。 つまり、人生の再スタートを切るのに最適なのが、高齢者の片づけなのです。

ただ捨てるだけでは、幸せになりません。 これからの人生、あなたにとって大切なものだけにしていくことが大切なのです。 「もったいない、もったいない」と手放せずにモノに埋もれている人生こそ、「もったいない」。 モノを整理して、自分らしくいれる趣味や生きがいに生きる人生を送ってもいのではないでしょうか。命の時計は止まりません。もったいない人生に終止符を打ちませんか?

意識が変わってくると、小さな幸せが見えてきます。 その小さな幸せの積み重ねが、人生の大きな幸せへと変わっていくのです。 感謝と喜びを習慣にしている人ほど、幸せを実感しています。 不平不満を言いながら終わる人生と    感謝と喜びの言葉に変えていく 生き方 どちらを選びますか? 選ぶのはあなたです。 今日もあなたが幸せでありますように。

  1. まとめ

 
  藤岡 聖子
この記事の執筆者
藤岡 聖子
(ふじおかせいこ)

大学卒業後、三井物産株式会社に入社。建設資材を担当し、JV工事にプロジェクトメンバーとして関わる他、新入社員の教育担当として人材育成にも従事する。 その後、結婚を機に退社。仕事復帰し不動産鑑定士事務所、IT企業、会計事務所に勤務。決算を一人でこなすなど財務・経営の視点を磨く。

転勤族生活で得た整理整頓スキルを活かし、平成23年に『横浜Tキューブ・スタイル』を設立。全国で3名のみの整理収納アドバイザー1級認定講師&整理収納アカデミアマスターとして活動。 5000人超のビジネスパーソンに整理収納に関する指導をしてきた経験を活かし、住宅の建築・リフォーム関連企業を中心に、整理収納に関する研修を提供し、好評を得ている。