どうしても片づけられない…原因は発達障害だから!?
「うちの子は、どうしてもおもちゃを片づけられない」 「何回言っても話を聞いてくれない…」 子どもに対して、そんな悩みを抱えていませんか?どうしても片づけが苦手という場合、もしかしたら発達障害が原因かもしれません。今回はADHDという発達障害の特徴と、子どもに片づけを促すためのヒントをご紹介します。
片づけられないのにはワケがあった
「じっとしていられない」「片づけられない」「おしゃべりばかりしている」、そういった症状が顕著な子どもは、実はADHD(注意欠陥・多動性障害)という発達障害かもしれません。
ADHDは先天性のもので、親のしつけや育て方が原因ではありません。本人は片づけようと思っても、集中力が続かず、途中で投げ出してしまったり、片づけること自体を忘れてしまったりしている可能性があります。そのため、片づけられないからといって、叱るだけではなく、子どもの様子を見て判断してあげてください。
大人にも多い、ADHDの特徴とは
ADHDは、具体的に次の3つの症状が現れます。大人になってもこれらの症状を抱えている人も、実は多いのです。
【衝動性】
・人が話しているのを遮って、話し出してしまう
・話すことばかりに夢中になり、人の話を聞かない
・他の人が持っているものを取り上げる
【多動性】
・じっと座っていることができない
・おしゃべりが止まらない
・イベントや行事におとなしく参加することができない
【不注意】
・片づけやお手伝いが最後までできない
・気が散りやすく、忘れっぽい
・集中し続けるのが苦手
片づけなさいと言わないことがカギ
子どもがADHDの場合、実は「片づけなさい!」と言ってしまうと逆効果なのです。あいまいな言い方なので、何をどうすればいいのか理解できないからです。
そのため、「このおもちゃはこの箱に」、「ブロックはこの場所に入れて」と、具体的に指示を出してあげましょう。片づける箱に、おもちゃの名称を書いたり、写真やイラストを貼っておいたりして、何度も同じことを言わなくても、子どもがわかるようにしてあげると、さらにGOODです。
まとめ
ADHDの症状には、個人差があります。早期に気づき、一人ひとりに合った環境作りや、療育・適切な教育を行っていくことで、軽減できる症状もあります。また、特性を強みとして活かしている人もいます。
ADHDかもしれないと思った場合、専門医を受診するか、子育て支援センター・発達障害者支援センターなどで相談すると良いでしょう。
家庭では、焦ることなく子どものペースに合わせて、できることを増やしてあげましょう。家族みんなが片づけをして、きれいな部屋を維持していけば、きれいな状態であることが当たり前という認識が、子どもにも根づきますよ。